鮭トバとスモークサーモン

鮭は昔重要な食材であったことから、鮭を保存して年中食べられるように加工する方法が編み出されていました。その一つが鮭トバです。鮭トバは北海道や三陸地方で作られていたものですが、その鮭トバと似たものが海外にも存在しています。スモークサーモンです。今の日本では、鮭トバよりもスモークサーモンの方が知名度が高いようですね。鮭トバとスモークサーモンは製作過程が似てる部分もあります。人間、どこに住んでいても考えることは同じということでしょうか。

鮭トバとスモークサーモンの違い

鮭トバとスモークサーモンはともに鮭の保存食なのですが、若干違いがあります。一番の大きな違いは、鮭トバが鮭を乾燥させたものなのに対して、スモークサーモンは鮭を燻製にしているところでしょう。そのため、鮭トバは干物のように硬いのに対し、スモークサーモンはベーコンみたいな硬さになっています。鮭トバは作るのは簡単ですが食べ物としての用途が限定されているのに対し、スモークサーモンは作るのが面倒ですが応用範囲が広いです。まあ、昨今の燻製は保存という目的は薄くなり、食材の別の食べ方の一つという位置づけになっていますから、ある意味スモークサーモンが様々な料理に使われるのも当然なのかもしれません。

鮭トバの作り方

鮭トバは日本古来の鮭の保存方法であり、その作り方も非常に単純なもので、至極簡単です。干物にしますから脂ののった鮭よりも脂が落ちている鮭の方がおいしく作れるようです。

  1. 鮭をさばいて適当な大きさに切り、海水で洗う
  2. 鮭を海水で洗うのは古来の作り方ですが、環境汚染が叫ばれている現在、鮭を海水で洗うのは少し気分的によろしくないので、海水の塩分濃度に近い3%〜3.5%くらいの食塩水で洗ってあげるといいでしょう。

  3. 洗った鮭を細かく切り、しばらく日干しする
  4. 鮭トバは干物ですから、予め干物として食べやすい大きさに切っておいてもいいですし、鮭の切り身程度の大きさに切ってもいいです。この辺りは結構自由です。

日干しして乾いたら鮭トバの完成です。そのまま他の魚の干物と同じ用途でお召し上がりください。鮭トバは、他の干物と同様、おつまみとしての人気が高いようです。かなり硬いですけどね。

スモークサーモンの作り方

スモークサーモンは燻製なので、鮭トバに比べると非常に手間がかかります。他の燻製を作るときよりも失敗する事例が多いようなので、注意して作っていきましょう。

  1. 鮭をさばき、適当な大きさに切る
  2. 鮭の大きさはそのままスモークサーモンの大きさになりますので、お好みの大きさにすればいいと思いますが、余り小さすぎるのはよくないようです。切り終わったらきれいに水洗いしておきましょう。なお、スモークサーモンにする場合は、塩鮭は使わないのが基本ですから、お店で鮭を購入する場合は、刺身用の鮭など、塩がついていないものを選びます。

  3. ソミュール液を作り、鮭を数時間から1日つけておく
  4. ソミュール液は、水1リットル、塩200グラム、砂糖60グラム、こしょう少々で作ります。しょっぱい方が好きな人は塩を増やせばいいですし、他に香り付けとしてお酒を入れるのもいいでしょう。この辺はお好みで。鮭を長くソミュール液につけるほど塩辛くなりますから注意が必要です。鮭をソミュール液につけたら、冷蔵庫に入れておいておきましょう。

  5. 鮭を取り出し、表面を拭いて乾燥させる
  6. 一番いいのは風通しのいい日陰で自然乾燥させることですが、そのような環境が作れない場合には冷蔵庫で1日入れておくという方法もあります。普通の家の場合は冷蔵庫で乾燥させるのが一番無難でしょう。

  7. 乾いた鮭を燻製にする
  8. いよいよ鮭をスモークするわけですが、スモークサーモンの場合は冷燻にします。つまり、低い温度で燻製にするわけです。なるべく低い温度(10度以下)で燻製するようにしましょう。燻製にはスモークウッドというものを使うのが一般的です。大体アウトドアグッズ売り場においてあります。燻製にする時間はお好みでとしか言いようがありません。香りが強いほうが好きな人は長めに燻製すればいいですし、そうではない人は10時間程度でもいいでしょう。まとめて一気に燻製にする方法と、1日1〜2時間、数日に渡ってじっくりと燻製する方法があるようです。自分のやりやすい方法で行いましょう。

燻製して自分のお好みの具合になれば完成です。スモークサーモンは、そのまま切って食べるもよし、パンにはさんでサンドイッチにして頂くもよし、サラダに入れて野菜と一緒に頂くもよしと、非常に応用範囲が広い鮭料理です。いろいろなスモークサーモンの味をお楽しみください。

*© 2007 salmon-iroha.com All rights reserved.