シロザケ

冒頭でも述べましたが、我々日本人が鮭という場合にはこのシロザケのことを指します。鮭には様々な種類があることも既に説明してきましたが、その中でも最も我々に身近なシロザケ。果たしてそのシロザケというのはどういった鮭なのでしょうか。

シロザケとは

シロザケは、学名をOncorhynchus ketaといいます。日本で獲れる鮭のほとんどはこのシロザケです。鮭は普通の呼び方の他にも「シャケ」「アキアジ」(ともに鮭の別名)「トキシラズ」(春から夏にかけて捕獲される鮭)など、地方や成長具合によって様々な呼び方があります。

シロザケの生息地域

シロザケは暖かいところよりも寒いところを好みます。従って、シロザケの生息地域も北海道や本州北部に多く生息しています。生息している川も日本北部がほとんどですし、海にいる間も暖流ではなく寒流にいます。水揚げ量の多い地域が北海道や東北地方なのはそれが理由です。

シロザケの生態

シロザケの生態は、我々がイメージとして持っている鮭の生態そのままだと言っていいと思います。シロザケは川の上流で冬場に孵化し、5〜6cmくらいになるまで川で過ごし、成長して春になったら一斉に海に出て行きます。海に出た後は3〜6年間をそこで過ごし、その後の秋口になったら逆に一斉に生まれた川に戻っていきます。そして上流にまでたどり着くとそこで産卵し、産卵した後はまるでこの世での役割を終えたかのように数日で絶命します。これが一般的なシロザケの一生です。

シロザケの生態雑学

シロザケの生態は小学校でも習うくらいポピュラーなものですが、そのシロザケの生態にまつわるあれこれを少し考えてみましょう。

シロザケは一匹何個くらい卵を産むのか?

シロザケは一匹につき大体3000から3500個の卵を産みます。しかし、この卵から生まれたシロザケのうち、成長して無事に産卵に戻ってこれる数は2〜3匹です。海で他の大きな魚に食べられてしまったり、人間の手によって捕獲されてしまったりで、自然界で無事に一生を終えることは非常に厳しいのです。

シロザケは何を食べているのか?

シロザケの稚魚は、孵化した直後は卵が体にくっついています。写真などで見たことがある人も多いでしょう。稚魚のうちはこれがシロザケの栄養源の全てです。本来生き物と言うのは、ある程度成長するまでは親が子どもに食事を与えるものですが、シロザケの場合は生まれたときには既に親はいません。親が子の面倒を見ることができない代わりに子に遺産を残していくといったところですね。ある程度成長して大きくなると、水中昆虫などを自分で捕食し始めます。海に出た後は、自分よりも小型のプランクトンや魚介類を食べています。以前にも述べましたが、この時食べるエサの成分によってシロザケの身が赤くなります。

海に出たシロザケはどの辺りにいるのか?

日本の川で生まれたシロザケは、川を下ると太平洋か日本海かオホーツク海に出ます。これらは全て一旦オホーツク海に集まり、そこで秋まで過ごします。その後は季節に合わせて北太平洋とベーリング海を行ったり来たりしながら成長し、3〜6年たった後再びオホーツク海に戻り、そこからそれぞれ生まれた川に戻っていくのです。

シロザケはなぜ生まれた川に正確に戻れるのか?

シロザケは産卵する時に、必ず生まれた川に戻ることは有名です。しかし、なぜ正確に生まれた川を判別して戻ることができるのでしょうか。これは誰もが不思議に思うところでしょうし、多くの研究が行われていますが、正確なところはまだわかっていません。いろいろな説は提唱されていますが、絶対的な答えはまだ見つかっていないのが現状です。しかしながら、最新の研究結果によると、シロザケはどうやら川の匂いを判別して生まれた川を判断しているらしいことがわかってきました。シロザケの嗅覚は人より数百倍もの嗅覚を持つ犬のさらに何千倍何万倍もの嗅覚を持つとも言われていますから、信憑性は高いです。今後更なる研究によって、シロザケが生まれた川に戻る理由が解明される日は近いのかもしれません。

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